6月6日は「補聴器の日」。ここまで進化した「補聴器」の世界をもっと知ってみよう！

「最近、テレビの音が少し聞こえにくい」

「家族との会話で聞き返しが多い」

そんな悩みを抱えている方、実は少なくないのではないでしょうか？

毎日の生活においてきこえの問題は、意外と大きなストレスになるもの。

そんな悩みを解消するための大きな手助けとなるのが「補聴器」です。

最新の補聴器は、AI搭載のものやBluetooth搭載など、すさまじい進化を遂げているのをご存じでしょうか。
形も一見補聴器とはわからないほど小さくおしゃれになっています。

 

6月6日は「補聴器の日」。

「6」の文字が、補聴器をつけている耳に似ているから、左右の耳を並べた6月6日を「補聴器の日」として、平成11年に制定されました。

この機会に、身近なようで意外と知らない「補聴器」についてもっと深く知ってみましょう。

 

1　「補聴器」でこんなに変わる！？補聴器がもたらす新しい世界

1-1  補聴器のAI化が止まらない！音声だけでなく「環境」まで認識する補聴器

補聴器は主に人の声「音声」を認識して聞こえやすくするものです。最新の補聴器は、単に人の声を大きくするだけではなく、使用者が今どんな場所にいるのか周囲の環境を判断して音量や音質を最適化する機能を搭載しています。

例えば、会話中の相手の方向を自動で識別したり、駅やレストランなど騒がしい場所にいるのか、静かな部屋にいるのかを判別して、そのシーンに合わせて聞き取りやすくしたり、という機能です。

環境の分析にはAI技術を活用している補聴器も数多く開発されており、使う人が意識しなくても、まるで自分の耳のように補聴器が自然な聞こえを届けてくれるというわけです。

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1-2 「見えない」から「魅せる」補聴器まで！幅広いデザインが揃う最新補聴器

「補聴器＝高齢者」というイメージがある補聴器ですが、最近の補聴器はどれもおしゃれなものばかり。

AirPodsのようなデザインや、小ささを追求した指先ほどのサイズのものまで、さまざまなデザイン・形状のものが登場しています。

カラーも髪の色に合わせられるダークカラーやビビットな原色、流行のくすみカラーまで、各メーカーからさまざまな色の補聴器が発売されています。

「見えない補聴器」からファッションに溶け込む「魅せる補聴器」まで、消費者のニーズに合わせて補聴器もさまざまなスタイルを選べる時代に変わりつつあるようですね。

 

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1-3  プロの演奏家も使っている！？「音を楽しむ」ための補聴器

人との会話やコミュニケーションツールとして使われることの多い補聴器ですが、最近はデジタルデバイスとしても活用の幅が広がっています。

Bluetooth搭載の補聴器をスマートフォンやテレビ、パソコンと接続することで、電話での会話や動画・音楽を直接補聴器に届けることができます。
補聴器にワイヤレスイヤホン機能が追加されているようなイメージですが、一人ひとり異なる難聴度合い・聞こえ方に合わせた音に自動調整してくれるので、より快適に音を楽しむことができます。

最近では音楽に特化したモードを搭載した補聴器も登場していて、ストリーミングの音質が向上しているのはもちろんのこと、クラシックやロックなどのライブコンサートでもより臨場感のある音を楽しむことができるようになりました。

演奏やライブなど、大きな音にさらされる機会が多いミュージシャンは難聴リスクが高い職業ですが、難聴になってもそれを公表し、補聴器をつけて活動しているミュージシャンも数多くいらっしゃいます。
聞こえにくくなっても補聴器を活用してもっと音楽を楽しめる時代がやってきました。

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1-4   毎日の生活がこんなに変わった！補聴器ユーザーの声

実際に補聴器を使った生活とはどのようなものでしょうか。
聞こえにくくなると、健聴者には想像できないような日常生活への影響があるようですが、補聴器を活用することでさまざまな変化や気づきがあるようです。

補聴器ブランド ワイデックスのサイトでは、実際の補聴器ユーザーである著名人の体験談を紹介しています。

 

日野皓正氏（ジャズトランぺッター）
「僕にとって補聴器は音が聞こえればいいわけじゃなくて、どんな風に聞こえるかがとても大切。楽器と同じで、補聴器の音にも個性みたいなものがあるみたいだね」

山本一力氏（直木賞作家）
「初めて補聴器をつけた時、自分の足音が聞こえたんだよ。自分の日常生活から足音が消えてるなんて思わなかったから、それが蘇った時はうれしい驚きだったな。」

「補聴器って不思議なもので、相手の空気、気配、そういったものまですべて伝えてくれるんだよ。」

吉永みち子氏（ノンフィクション作家・コメンテーター）
「補聴器とスマホと連動してるから、最近音楽を聴くようになりました。音楽と一緒に外の音もちゃんと聞こえるのがすごく便利」

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2　「補聴器」について意外と知らない新常識！

2-1　補聴器って「電池」で動いているって知ってた？

耳にすっぽり入るほど小さい補聴器ですが、実は電池で動いているってご存じでしたか？

補聴器にはいわゆるボタン電池といわれる小さな丸い電池が使われますが、体温計などに使われるものとは異なり、「空気電池」という補聴器専用の電池で動いています。

空気電池は、使い始めから3日～10日程度で交換する必要があります。意外と短いですよね！（サイズや使用する補聴器によって変化します）

また、近年登場した「充電式補聴器」、ここ数年で飛躍的に売れ行きが伸びています。

充電式補聴器は、内蔵されているリチウムイオン充電池を充電することで1回に20～30時間程度使うことができます。
毎日充電する必要はありますが、電池を買いに行く手間を省けること、また環境面から、で充電式を選ぶ方が増えています。

最近では手軽さで充電式が主流になりつつありますが、災害時・停電対策で電池式を選ぶ方も多く、電池式もまだまだ根強い人気があります。

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2-2　補聴器専用アプリで補聴器を調整できる

スマートフォンのアプリで家電製品を操作するいわゆる“スマート家電”も、最近では一般的になってきましたが、補聴器も例外ではありません。

専用のスマホアプリを使って、補聴器のリモコンとして音量を調節したり、環境に合わせて音のモードを変えたり。
また、健康モニタリング機能や補聴器の位置情報を追跡、AIがその場に合った音を提案してくれるなど、メーカーによりさまざまな機能が登場しています。

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2-3　補聴器のレンタル？サブスク？ “買う”だけじゃない新しい補聴器の使い方

補聴器の平均購入価格は1台15万円程度（JapanTrak2022調査）とかなり高額ですが、最近では購入ではなく「レンタルサービス」や「サブスクリプションサービス」など新しい補聴器の利用方法が登場しています。

「サブスク」とは毎月定額で利用できるサービスのことで、音楽配信や動画配信、ファッションなどさまざまなサブスクリプションサービスが登場しています。

高額な補聴器を買う前に試したい方や、補聴器購入の初期費用を抑えたい方にとっては良いニュースですね。

2-4　見た目はほぼ同じ！でも全く違う「補聴器」と「集音器」

テレビや雑誌・新聞、インターネットなどで「補聴器のようなもの」の広告を見かけたことありませんか？
それ、本当に「補聴器」でしたか？「集音器」だったかもしれません。

耳に装着して音を大きくする、という点で「補聴器」と「集音器」はよく似て見えます。しかし、この2つには目的・性能・法的規制など、根本的に大きな違いがあります。

知らずに選んでしまうと、期待する効果が得られないという可能性もあります。

補聴器と集音器の違いについて詳しくは以下の記事もぜひご覧ください。

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補聴器と集音器の違いとは　おすすめの人・購入時のポイントも紹介

2-5　補聴器を拾ったらどうしたらいいの？

補聴器の置忘れや落とし物を見つけてしまったらどうしたらいいのでしょうか。

まずは通常の落とし物同様、警察に届けましょう。補聴器は普通の拾得物と異なり、警察と補聴器販売店が連携して補聴器を落とし主に届ける取り組みがあるので、持ち主に戻る可能性が高くなります。

補聴器にはメーカー名や製造番号が記載してあります。メーカーにはいつどの補聴器販売店に出荷したかという記録が残っており、補聴器販売店はどの製造番号の補聴器を誰に販売したのかを記録しています。

そのため警察に届いた補聴器は、下記のような仕組みで連携し、補聴器をなくしても警察に届けば持ち主に戻る可能性が高くなるのです。

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まとめ

補聴器の進化と機能

• 最新の補聴器はAI搭載で、音声だけでなく周囲の環境も認識して自動調整してくれる
• 補聴器のデザインは多様化し、おしゃれで小型なモデルも登場
• Bluetooth対応でスマホやテレビと接続し、音楽や通話も快適に楽しめる
• 音楽専用モードを搭載し、プロの演奏家も使用するケースも増加

ユーザーの体験談

日野皓正氏（ジャズトランペッター）：「補聴器は音が聞こえればいいわけじゃなくて、どんな風に聞こえるかがとても大切」

山本一力氏（直木賞作家）：「補聴器を初めてつけた時、自分の足音が聞こえて感動した」

吉永みち子氏（ノンフィクション作家 ）：「スマホと連携しているので便利。音楽をよく聞くようになった」

補聴器の基礎知識と新常識

• 補聴器は従来空気電池式が主流だったが、最近は充電式が人気
• 補聴器専用のスマホアプリで音量調整やモード切替が可能に
• レンタル・サブスクなど、購入する以外での補聴器の利用方法が普及しつつある
• 補聴器と集音器は見た目は似ているが性能・法的扱いが全く異なるので注意
• 落とし物として拾った補聴器は、警察→メーカー→販売店→持ち主へとたどれる仕組みがあるので、まずは警察へ届ける

 

補聴器は決して「高齢者向け」のものではなく、毎日の生活をより快適に、豊かにするためのツールです。

補聴器の日（6月6日）をきっかけに、聞こえに悩む方だけでなく、たくさんの人に最新の補聴器について知っていただければと思います。