補聴器は難聴の人にとって耳の役目を果たす大切な器機です。その役割は、単に「音を聞く」だけにとどまりません。
普段補聴器を使っている人が補聴器を無くしてしまうと、聞こえてくる会話が極端に聞き取りづらくなります。会話がうまくできないと、日々の生活に大きな支障が出ます。
また、外出時に事故にあう危険性も高まります。歩行時に車や自転車の接近などの危険を察知することができなくなるからです。
大切な補聴器を落としてしまったら、 落とし主は大変困っていることが想像できます。補聴器は高価なものが多いので、買い替えもそんなに簡単ではありません。
もしあなたが「補聴器の落とし物を見つけた」ら、どうすれば良いのでしょうか。
いつか来るかもしれないその時のために、持ち主の手元に戻すための方法を知っておいてください。
1 警察に届けよう
補聴器を拾ったら、拾得物としてまず最寄りの交番や警察に届けるのが正しい方法です。
補聴器だからといって特別なことはありません。他の落とし物と同じです。
補聴器を紛失した人も、警察に紛失届を届け出ましょう。
2 警察と補聴器店が連動するようになりました
なぜ警察に届けるのが最適解なのでしょう。
それは、警察庁と日本補聴器販売店協会、日本補聴器工業会が連携して運用されている補聴器の落とし物を持ち主に届ける取り組みがあるからです。
補聴器の本体には「メーカーの情報(ブランド名等)」と「シリアルナンバー(製造番号)」が記載されています。
※補聴器によって記載場所は異なります。
メーカーはどの製造番号の補聴器をどの補聴器販売店に出荷したのか、全ての記録を残しています。
そして補聴器販売店は、どの製造番号の補聴器を誰に販売したのかを記録しています。
これにより、
(1)警察がメーカーに問い合わせ
(2)警察もしくはメーカーから販売店へ連絡
(3)販売店から購入者へ連絡がいく
という仕組みができています。
つまり、補聴器を拾った人が警察に届け出ることで、持ち主に補聴器を戻すことができるのです。
大切な補聴器を失くしてして困っている人にとって、これは画期的な取り組みと言えるでしょう。
3 まとめ
補聴器は、日常生活に無くてはならないもの、無くしてしまうととても困ります。
そんな誰かのために、補聴器を拾ったなら、なるべく早く最寄りの交番か警察署に届けましょう。
ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。