
冷蔵庫やエアコン、スマートウォッチなど、多くの家電やアクセサリーがスマホと連携する時代。実は、補聴器もそのひとつです!
最近の補聴器はスマホに対応しているものが多く、調節が簡単になったり、便利な機能で毎日がさらに快適になったりします。
補聴器とスマホを連携すると、このような便利なことができます!
この記事では、補聴器とスマホの連携で実現できる上記の6つの機能を具体的に紹介するとともに、スマホ対応補聴器の種類や価格などについても解説します。補聴器をもっと便利に使いこなしたい方は、ぜひ参考にしてください!
目次
1 スマホと補聴器を連携してできる6つのこと
通常、補聴器は購入時に店舗で細かく調整されます。音量や音質の設定はもちろんで、他にも様々な機能が最適になるように設定してくれます。
この調整が適切であれば、基本的には補聴器が常に自動で聞こえやすくしてくれますので、手動での操作はあまり必要ありません。
ですが、スマホと補聴器を連携させることで、使い方や機能の幅が大きく広がり、とても便利になります!
スマホと補聴器を連携して実現できる6つの主な便利機能:
・音声ストリーミング機能
・補聴器のリモコン機能
・補聴器の位置追跡機能
・リモートケア機能
・AI によるサポート機能
・健康モニタリング機能
(いずれも補聴器の器種やクラスによって、使えるもの・使えないものがあります)
1.1 音声ストリーミング機能
Bluetooth搭載の補聴器の場合は、スマホと連携すれば、さまざまな音声を直接補聴器に飛ばすことができます。
「補聴器とBluetooth」について、詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
Bluetooth補聴器とは?できること・相場・おすすめ器種まとめ
電話の音声
スマホの通話音声を直送補聴器にストリーミングできます。音声データが補聴器に直接飛んでくるので、ノイズの少ないクリアな音声になり、聞き取りもスムーズになります。
実際の通話利用イメージは、大きく分けて2つあります。
1つ目は、相手の声を補聴器で聞きながら、手に持ったスマホのマイクに向かって話す方法です。
2つ目は、スマホに触れずに通話できる方法です。相手の声は補聴器から聞いて、自分の声は補聴器内蔵のマイクに拾ってもらいます。
音楽用のワイヤレスイヤフォンと同じように、スマホを持たずに会話することができます。
さらに補聴器によっては、補聴器をタップしたりするだけで、電話に出たり切ったりできる便利な機能もあります。
音楽や動画の音声
通話だけでなく、音楽や動画音声も補聴器で直接再生することがでます。補聴器の音質を活かして、お気に入りの曲や映画などをこれまで以上に楽しめます。
通知、アラートやナビゲーションアプリの音声
スマホと補聴器を連携していれば、SNSなどの通知や予定などのアラートも補聴器で直接受信することができます。ナビゲーションアプリの音声も同様です。
大事な予定やメッセージを聞き逃す心配がありません!
1.2 補聴器のリモコン機能
多くの補聴器では、メーカーが提供する無料の専用アプリをスマホに入れれば、スマホを補聴器のリモコンとして利用できます。周囲に気づかれずに、いつでもどこでも簡単に、さまざまな設定を調節できます。
メーカーごとにアプリの内容は異なりますが、主に以下の4つの機能を利用できます:
音量の調節 | 環境に合わせて音量の調節ができます |
音質の調節 | 好みに合わせた音質に変更ができます |
電池残量確認 | いつでもどこでも気軽に確認ができ、安心 |
プログラムの変更 |
室外、会議など、状況に応じた最適なプログラムに切り替えることが可能(事前にプログラムを設定している場合のみ) |
下記は、ワイデックス補聴器とシグニア補聴器の専用アプリの調節画面の一部です:
ワイデックス補聴器の専用アプリ
シグニア補聴器の専用アプリ
1.3 補聴器の位置追跡機能
補聴器は、毎日聞こえサポートしてくれる大切なパートナーです。紛失すると大変なことに!
アプリによっては、スマホと連携していると、補聴器の位置をいつでも確認できるものもあります。*
特に補聴器の紛失時には、補聴器を最後に認識できた位置を表示することができるので、紛失防止に役立ちとても便利です!
*スマホの位置情報をONにする必要があります。
下記、ワイデックス補聴器の専用アプリの「補聴器を探す」機能の画面です。
1.4 リモートケアでの調整や相談
リモートで補聴器販売店のサポートサービスを受けられる機能を提供するメーカーもあります。補聴器を購入した店舗が遠方にある場合や、忙しくて訪店の時間が取れない場合でも、手軽にサポートを受ける事が出来るため、とても便利です。
(このサービスを提供していない補聴器販売店もあります)
1.5 AIによるサポート機能
日常生活に浸透しているAI技術。実は補聴器にも、AIを活用したサポートを提供しているメーカーがあります。
例えば、シグニア補聴器では「Signia Assistant」という機能を提供しています。
アプリ内で、チャット形式の簡単な操作をするだけで、いつでもどこでもその環境に合わせた音に調節できます。
シグニア補聴器のSignia Assistant
1.6 健康モニタリング機能
アプリを通じて、健康管理できる場合もあります。
歩数のカウントや体を動かした時間を計測するほか、会話時間や補聴器の装用時間も記録できます。
シグニア補聴器のMy Wellbeing機能
一般的な健康管理アプリと同じように、1日の目標を設定して、達成状況を確認することも可能です。補聴器が健康管理の一部としても活躍しますね!
6つの主な便利機能をご紹介しましたが、使ってみたいものはどれですか?今後も、日々の生活をさらに快適にしてくれるさまざまな機能が増えていくでしょう!
これら機能は、補聴器メーカーや補聴器の器種によって、利用できる機能は異なります。自分が使っている補聴器で何ができるのか、補聴器販売店に確認してみてください。
また、これから補聴器を購入するのなら、自分に必要な機能を補聴器販売店に伝えて、それができる補聴器を選ぶとよいでしょう。
2 スマホ対応補聴器の種類
便利なスマホ連携機能ですが、どの補聴器でも利用できるわけではありません。また、器種によって連携方法も違います。
スマホと連携できる補聴器には、大きく分けて「Bluetooth搭載器種」と「Bluetooth非搭載器種」の2種類があります。
それぞれの違いを知って、自分の使い方に合った補聴器を選ぶ参考にしましょう。
「1 スマホと補聴器を連携してできる6つのこと」で紹介した内容は、以下のようにまとめることもできます。
できる6つのこと | Bluetooth搭載器種 | Bluetooth非搭載器種 |
音声ストリーミング | 〇 | × |
補聴器のリモコンとしてスマホを操作 | 〇 | 〇 |
補聴器の位置を追跡 | 〇 | × |
リモートケアでの調整や相談 | 〇 | △ |
AIによるサポート | 〇 | × |
健康モニタリング | △ | × |
※各補聴器メーカーの提供サービスや、補聴器とスマホの種類によって異なります。
・Bluetooth搭載補聴器
スマホの種類にもよりますが、多くのBluetooth搭載補聴器は、スマホと直接接続することができます。ペアリングすることで音声ストリーミングができるほか、メーカーが提供する専用アプリを活用して、補聴器のリモコンとして使ったり、健康モニタリング機能を利用するなど、さまざまな便利な機能を利用することができます。
特に、音楽や通話音声を補聴器で直接再生できるのは、多くの人にとって魅力的なポイントでしょう。
・Bluetooth非搭載補聴器
一方、Bluetoothを搭載していない補聴器は、高周波数の音でメーカーの無料専用アプリに接続することができます。スマホから聞こえないほど高い周波数の音を出し、補聴器がそれをとらえて設定を変えるのです。
ただし、Bluetooth搭載の補聴器と比べて使える機能が限られることがほとんどです。例えば、音楽や通話のストリーミングはできず、補聴器の設定の調節や電池残量を確認する程度に留まる場合が多いです。
特にスマホを頻繁に使う方や、より多機能で便利に補聴器を活用したい方には、「Bluetooth対応の補聴器」がおすすめです。
「補聴器とBluetooth」について、さらに詳しく知りたい方は、この記事もぜひご覧ください。
Bluetooth補聴器とは?できること・相場・おすすめ器種まとめ
3 スマホ対応補聴器の価格について
「スマホにつながる補聴器だから、他の補聴器よりも値段が高いのでは?」と思うかもしれませんが・・・実は違います!
もちろん、メーカーや器種、クラスによって異なりますが、スマホと連携できる補聴器だからといって必ずしも高額になるわけではありません。
補聴器の値段は、補聴器そのものの性能や搭載されている機能などが価格に大きく影響し、スマホとつながるかどうかで値段が大きく変わることは、あまりありません。
各メーカーから最近発売された補聴器は、Bluetoothに対応した器種が多く、スマホとの連携がよりスムーズに行える機能が充実しています。一方、少し前に発売された器種の場合は、連携可能な範囲が限られる場合もあります。
補聴器は安いものではないので、選ぶ時にどうしても価格重視になってしまいがちですが、「自分に必要な機能は何か」をしっかりと考えることが、後悔しないための重要なポイントです。
その「機能」のうちのひとつが「スマホとの連携」です。あなたが持っているスマホの機種も確認して、補聴器販売店の人に相談しながら、あなたに最適な補聴器を見つけてください。
補聴器の価格について、詳しくはこちらをご確認ください。
補聴器の相場ってどれくらい? おトクな買い方から自分に合った補聴器選びまで徹底解説!
4 自分のスマホとの適合性を確認する方法
スマホ対応補聴器に興味があっても、まずは自分のスマホで本当に使えるのかが知りたいですよね。
ご安心ください! 購入前に、簡単に確認できる方法があります。
ほとんどの補聴器メーカーは、スマホと補聴器との適合性を簡単に確認できる「オンライン無料ツール」を提供しています。
方法はとても簡単です。スマホでメーカーの公式サイトの専用確認ページにアクセスするか、専用のQRコードを読み込むだけで、利用可能な機能を確認できます。
例えば、Bluetoothを使った音声ストリーミングやアプリ操作が、自分のスマホで対応しているかどうかがすぐにわかります。
以下、主な補聴器メーカーの公式ウェブサイトの専用確認ページになります。
このプロセスは数秒程度で完了するため、気軽に確認ができます。さらに、主要な補聴器メーカーの公式サイトでは、補聴器とスマホの互換性に関する詳細情報が一覧表として掲載されていること多いです。
また、補聴器を購入する前に数日~数週間補聴器を貸してくれる補聴器のお店が多くあります。この時に、自分が購入を検討している補聴器を借りて、自分のスマホと連携させてみるという方法もあります。
ただし、貸出用の器種はお店によって違いますので、お店で相談してみてください。
5 よくある質問:Q&A
補聴器をスマホと連携させることで、デメリットはありますか?
主に考えられるデメリットは「電池の消費が早くなる」と「通信のトラブルの恐れ」の2つです。
補聴器が他のデバイスと連携するためには、パワーが必要です。そのため、例えばストリーミングをし続けると、補聴器の電池消費が早くなります。
もう1つの懸念は、通信のトラブルです。スマホとの連携が不安定な場合、補聴器との接続が突然切れたり、何度も接続し直さなければならないことがあります。
スマホとうまく連携できない場合はどうすればいいですか?
スマホと補聴器がうまく連携しない場合、まずは以下の手順を試してみましょう。
- 電源の確認:まず、補聴器とスマホの電源が入っていることを確認します。
- 接続状態の確認:Bluetoothでの連携の場合、スマホのBluetooth機能がオンになっているかを確認します。オフになっている場合は、オンにしましょう。
高周波数の音での連携の場合、スマホの設定で該当する項目がオフになっていないか(例えば音量がミュートになっている等)確認します。オフになっている場合は、オンにしましょう。 - 再起動と再接続:補聴器とスマホの電源を一度切り、再起動させます。再起動後、補聴器の取扱説明書を確認しながらもう一度連携手続きを試みます。
それでもうまくいかない場合は、補聴器販売店に相談しましょう。
補聴器とスマホの連携プロセスは簡単ですか?
各メーカーはできるだけ簡単に連携できるように接続プロセスを設計していますが、メーカーによって連携方法は異なります。また、スマホの機種によっても変わる場合があります。
詳細については、補聴器の取扱説明書を確認してください。補聴器メーカーが接続方法を動画で説明している場合もありますので、確認してみてください。
取り扱いやすいスマホ対応補聴器は?
もしこれまでイヤフォンでスマホと連携させていたのなら、同じような使い方ができる「イヤフォン型」補聴器がおすすめです。
主な「イヤフォン型」補聴器には、シグニア補聴器の「Signia Active IX」、Vibeの「Vibe Go」、GNリサウンドの「Jabra Enhance」が挙げられます。
ただし補聴器は、聴力対応や日常のニーズに合わせた器種を選ぶことが大切です。まずは補聴器販売店に相談し、自分に最適な器種を選びましょう。
まとめ
スマホと補聴器を連携すると、下記のような便利な機能が利用でき、毎日がさらに快適になります!
補聴器やスマホの種類、設定方法には、いろいろがありますので、最適な使い方などを知りたい方は、メーカーのウェブサイトの確認や、補聴器販売店での相談をおすすめします。
ただし、補聴器は一人ひとりの聴力やニーズに合わせて選ぶことが大切です。スマホ連携だけではなく、それ以外のポイントも併せて選択してください。まず耳鼻科や補聴器販売店で、専門家に相談しましょう。