補聴器を落としたらどうすればいい?無くした補聴器を取り戻す方法

探し物をしている男性の画像

使っていたはずの補聴器が、気づいたら無くなっている!補聴器が無くなるということは、多くの難聴者にとって深刻な問題です。

大切な補聴器を落としてしまった、と気づいたら、どうすればいいのでしょうか。この記事では「あなたが補聴器を落としてしまった場合の対処法」をご説明します。

 

もしあなたが「落とし物の補聴器を拾った」のなら、以下の記事でどうすればいいのかを確認してください。

1 まずは徹底的に探してみる 

まずは心当たりのある場所を徹底的に探してみましょう。 
小さな補聴器、一度探した場所でもよくよく探してみると、見つかった!なんてこともあるかもしれませんよ。 

無くしたと思っても、実は家の中にあった!というケースは多いので、まずは家の中を探してみてください。無くした本人だけでなく、家族にも探してもらうと、違う視点で探してみることができます。

下記は実際にあった事例です。

  • ソファーのマットの隙間に入っていた
  • コタツの布団にくるまっていた
  • ベッドの下、枕の下にあった
  • 洗面所に置いてあった
  • アクセサリー入れに入っていた
  • いつも使うカバンではないカバンに入っていた(小さなポケットも探してください)
  • ジムに行くときのカバンに入っていた(洗面用具入れも探してください)
  • 帽子やヘルメット、マフラーに引っかかっていた
  • 冷蔵庫に入っていた(本当にあった事例です!)

外出先で落とした可能性があるなら、まずはできる範囲で探してみましょう。例えば…

  • いつも歩く道を探してみる、通り沿いのお店に聞いてみる
  • よく行く場所(スーパー、ジム、習い事)に落とし物が無いか聞いてみる

どうしようと考える女性

2 アプリを使用して探してみる 

スマートフォンで補聴器の現在地を探せる、という機能がある器種ももあります。 

例えばWIDEXだと、スマートフォンに入れたアプリの「補聴器を探す」機能を使用することで、補聴器とスマートフォンが最後に通信した場所を確認できます。

補聴器を使い始めたら、スマートフォンの位置情報の使用を許可し、補聴器とスマートフォンをペアリングしておきましょう。補聴器が無い!となった場合でも、どこで補聴器とスマホの通信が切れたのかがわかります。

3 紛失の届け出をする 

 どうしても自力で見つけられなかったら、次のことをしてください。

3-1 警察に「遺失届」を提出する 

補聴器を無くしてしまったことが確定したら、まずは警察へ遺失届を提出しましょう。 警察署や交番に行き、指定の書式に記入します。

詳しくは:警察庁遺失届情報サイト|落とし物をしてしまったらすぐに遺失届を!

遺失届書式

この遺失届は、後ほど説明するメーカーなどの紛失保証を受けるのに必要な場合があります。

また警察庁には、日本補聴器販売店協会、日本補聴器工業会が連携して運用されている補聴器の落とし物を持ち主に届ける取り組みがあります。

補聴器の本体には「メーカーの情報(ブランド名等)」と「シリアルナンバー(製造番号)」が記載されています。
メーカーはどの製造番号の補聴器をどの補聴器販売店に出荷したのか、全ての記録を残しています。   
そして補聴器販売店は、どの製造番号の補聴器を誰に販売したのかを記録しています。 

警察に落とし物が届いたときに、遺失届があれば照合が号がしやすくなるでしょう。

3-2 補聴器販売店に連絡する 

警察がメーカーに問い合わせ、警察もしくはメーカーから補聴器販売店に連絡が行き、販売店から購入者へ連絡が行く仕組みが出来ていますので、拾得物の情報は販売店にたどり着くようになっています。 事前に補聴器販売店に連絡を入れておくことで、スムーズに受け取ることもできるでしょう。

販売店の人に、紛失した場合のアドバイスを受けることもできるかもしれません。

また、次で紹介する紛失保証を受けるためにも必要です。

 

4 紛失保証を適用する 

紛失保証とは、補聴器を紛失した場合に、メーカーや販売店などが提供する保証です。
保証の内容、適応される器種は、メーカーや補聴器の器種によって様々です。補聴器を購入するときに事前に確認するのが良いでしょう。

補聴器を紛失したら、警察に遺失届を提出して証明書を入手し、保証書や保証書の写しを準備して、メーカーや販売店に問い合わせましょう。  

4-1 メーカーの紛失保証 

メーカーによっては、メーカー独自の紛失保証を提供しています。保証期間、適応器種、回数はメーカーによって異なります。 

ある一定以上のクラスの器種で、限定された年数、一回限り、紛失したものと同一製品を受け取れる、等の保証が一般的です。  

 ↓シグニア補聴器の紛失保証の例

シグニア補聴器の紛失保証の説明

4-2 販売店独自の紛失保証 

販売店によっては、メーカーの保証に加えて、独自の紛失保証を提供しているところもあります。メーカーが保証していない器種に対して行っていたり、メーカーの保証年数を延長したりが多いです。

紛失したら、メーカー希望価格の半額の金額で補聴器が購入できるような保証を提供する店もあります。 

耳のチェック中画像

 

5 補聴器を落としにくくする方法 

 補聴器を無くしてしまった後の対応を説明してきましたが、そもそも補聴器を無くさないようにしたいものですね。

補聴器を「無くす方法」(?)のうち、「落とす」ことを防ぐ方法はいくつもあります。

5-1 落下防止ストラップを使用する 

メガネチェーンのように、補聴器とストラップを繋げて落下を防止する方法があります。もし落としてしまっても、補聴器が地面まで落下せず首のストラップで止まるから安心です。 

チェーンではなく、耳たぶに固定するフックやクリップもあります。

補聴器メーカーが様々なものを提供していますので、補聴器販売店に相談してみてください。 

↓ワイデックス補聴器のサスペンダークリップ↓

ワイデックス補聴器の意訳リップ

↓ワイデックス補聴器のデフメタル(脱落防止とおしゃれを同時に)↓
ワイデックス補聴器のデフメタル 補聴器の脱落を防止し、おしゃれも楽しめる

5-2 マスクと一緒に装用する場合、マスクのヒモは補聴器の外側になるようにする  

マスクと一緒に補聴器を装用する場合、「マスクのヒモがどの位置にあるか」について留意する必要があります。 

マスクの紐は補聴器の外側に来るようにすると、ヒモに引っ張られて補聴器が落ちる心配が減ります。 

逆に内側になると、マスクを外すときに補聴器が落ちたり、下手をすると補聴器が飛んで行ってしまったりする可能性が高まりますので要注意です。 

また、マスクを外すときは下記を参考んにして、上の方のヒモから先に外すようにしてください。

補聴器をつけている時に、マスクを上手に外す方法

5-3 メガネと一緒に装用する場合、メガネのツルは補聴器の内側、頭側になるようにする 

メガネのツルは、メガネ屋さんで頭の形にフィットするように調整されています。ですので、補聴器はツルの外側になるように装用しましょう。

内側にすると、ツルが頭を圧迫して頭痛を引き起こす可能性もあります。 

メガネをかけて補聴器をつけている様子

5-4 補聴器を正しく装用する 

何よりも「補聴器を正しく装用すること」が大切です。補聴器を正しく装用するだけで、補聴器を落としてしまうリスクが減ります。 

耳かけ型や一部の耳あな型の補聴器は、補聴器本体の先に耳せんが付いています。 この耳せんのサイズを耳あなにきっちりと合わせる事によって補聴器が耳あなにフィットし、 外れにくくなり、落ちるリスクも減ります。 

オーダーメイドの耳あな型の場合は、使用者の耳の形に合わせて作られているので、耳にフィットした ものになっていますが、耳にピッタリ沿うまでしっかり奥に入れるように装着すると、さらに外れにくくなります。 

 

5-5 新しく作るなら、耳あな型補聴器を検討してみる 

耳かけ型補聴器は、メガネやマスク、帽子の着脱の時に引っかかってしまう危険性がどうしてもあります。 それに比べると耳あな型補聴器は、耳の中に収まっているので、なにかに引っかける心配は少なくなります。

耳にぴったりフィットするオーダーメイドや、耳あなの形に合った耳せんを使うことで、耳あなから脱落してしまうことも防げます。

補聴器を落とす事が心配な人は、次に購入するときは耳あな型補聴器を検討してみる、ということも検討してみてください。

耳あな型補聴器を装用する女性の画像

6 まとめ 

補聴器は小さいものですが、お値段はしっかりとします。落としたからといって即買い替えできるものではありません。
落とした時の対応や、そもそも補聴器を落とさないようにするためのコツをまとめました。 

・まずは徹底的に探してみましょう。アプリを使って位置情報を確認するという方法もあります。 

・警察には紛失届を提出し、販売店、警察からの連絡を待ちましょう。 

・紛失保証や保険が有効な場合は活用しましょう。 

・そもそも補聴器を落とさないよう、マスクやメガネのかけかたには注意し、正しく補聴器を装用しましょう。

・耳あな型の補聴器を選ぶのも、落としにくくするための選択肢のひとつです。 

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