耳鳴りに悩む方必見!補聴器を活用した最新治療・改善方法をご紹介

キーンという音やジーという音が耳の中で鳴り続ける「耳鳴り」。

日常生活に支障が出るほど深刻に悩んでいる人が日本国内で約300万人以上にのぼるといわれています。

耳鳴りの原因はまだ完全には解明されていませんが、加齢による難聴も耳鳴りを引き起こす一因と考えられており、耳鳴りに悩んでいる人は何らかの難聴を抱えているケースが少なくありません。

そんな耳鳴り治療の最前線で、「補聴器」が治療法の一つとして用いられていることをご存じでしょうか?

今回は補聴器を使った最新耳鳴り治療についてご紹介します。

参考:

一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会

耳鳴診療ガイドライン 2019年版

1、補聴器で耳鳴りが治る!?補聴器が耳鳴りに効果的な理由

1-1  耳鳴りと難聴の関係

耳鳴りにはさまざまな原因が考えられており、その原因はいまだ完全に解明されていません。

しかし最近の研究では、耳鳴り患者の多くが難聴を併発しており、難聴と密接な関係があることがわかっています。

難聴、耳鳴り(hearing loss,tinnitus) 慶応義塾大学病院 医療・健康情報サイト

耳鳴りが起こるメカニズム

耳鳴りの発生には、音信号を脳へ伝える聴覚路の障害が大きく関係しています。

①聴覚路に障害が発生する

音を脳に伝える経路(聴覚路)に障害が起こることで信号が届きにくくなってしまいます

 

信号が弱い状態を補うために、脳が変化して電気信号を強くしようとする

聴覚路の障害により信号が届きにくくなってしまうと、信号が弱い状態を補うために、脳が変化して電気信号を強くしようという働きが起こります。

 

③電気信号が強くなり、耳鳴りが発生する

脳が変化することで、もともとは聞こえなかった小さな耳鳴りが大きくなり、聞こえるようになってしまいます

耳鳴りの原因やメカニズムについて詳しくはこちら:

耳鳴りが続く人へ…耳鳴りの意外な原因、主な種類と対策を徹底解説(きこえナビ)

1-2  代表的な耳鳴り治療「音響療法」

耳鳴り治療にはさまざまな方法がありますが、最新の耳鳴り治療は、耳鳴りそのものの消失を目指すのではなく、耳鳴りに順応する(耳鳴りが気にならなくなる)ことを目的としています。

薬を使って耳鳴りの苦痛を和らげる薬物療法や、カウンセリングにより耳鳴りのストレスを緩和する方法、補聴器などを使って音を補うことで症状を改善する音響療法(TRT:耳鳴り再訓練療法Tinnitus Retraining Therapy)などがあります。

参考:耳鳴りの最新治療 (小川 郁 医師)youtube

音響療法のイメージ (出典:脳を変えて耳鳴りを治療する ワイデックス)

1-3  補聴器を活用した音響療法

耳鳴りの音響療法で多く使われているのが「補聴器」。

補聴器による音響療法の最大の利点は、聴力改善と耳鳴りの軽減を同時に図れることです。

多くの耳鳴り患者が難聴を併発していることから、補聴器で聴力を補うことで、自然な音環境を取り戻し、耳鳴りの苦痛を軽減できます。

耳鳴り治療用の音響機能を搭載した補聴器も開発されており、個人の症状に合わせたきめ細かな治療が可能になっています。

補聴器を使った音響療法のイメージ
(出典:脳を変えて耳鳴りを治療する ワイデックス)

補聴器の耳鳴り専用機能

現代の補聴器には、耳鳴り治療に用いることができる様々な機能が搭載されています。

SG(サウンドジェネレーター):補聴器に内蔵された音源から、耳鳴りを和らげるための特殊な音を発生させるもので、音源の種類はさまざまです。

  • ホワイトノイズ:あらゆる周波数を含む雑音
  • ピンクノイズ:低周波数が強調された自然な雑音
  • 自然音:波の音、風の音、鳥のさえずりなど
  • トーン音:特定の周波数の純音

2、耳鳴り治療用補聴器の選び方

2-1  耳鳴り治療の専門医を受診する

耳鳴り治療用の補聴器を検討する前に、まず耳鳴り治療の専門医を受診することが重要です。

耳鳴りの原因は多岐にわたるため、適切な診断がないと効果的な治療は期待できませんし、補聴器に搭載されている耳鳴り治療のプログラムは、耳鼻咽喉科医師の指導の下でないと動かすことができません。(補聴器販売店では対応できません)

下記のリンクからお近くの専門医を探してみてください。近くに専門医がいないようでしたら、かかりつけの耳鼻咽喉科医に紹介してもらうのも一つの方法です。

参考:耳鳴りの専門的外来を実施している医療機関(WIDEX)

2-2  耳鳴り治療のプロセス

耳鳴り専門外来では、一般的な耳鼻咽喉科よりも耳鳴りの診断と治療に特化した診療を行います。

  1.  問診・カウンセリング
  2.  聴力・耳鳴りの検査
  3.  耳鳴りの評価
  4.  治療(薬物療法・音響療法・TRTなど)
  5.  フォローアップ(数か月単位で再診し、耳鳴りの変化や治療効果の確認、補聴器の再調整など)

2-3  【2025年最新版】各補聴器ブランドの耳鳴り治療用補聴器をご紹介

WIDEX(ワイデックス)

ワイデックスでは、耳鳴りを気にならなくする効果に加え、開放感や沈静効果をもたらす音色を利用した独自の耳鳴り専用機能「ZEN(ゼン)プログラム」を開発。

ワイデックス補聴器のほとんどの器種にこの機能が搭載されています。

ワイデックスの耳鳴り治療器

Signia(シグニア)

シグニアでは、多くの製品に耳鳴り治療機能(TRT)を搭載、様々な種類の治療音(音響的ノイズ)を発生させます。

シグニアの耳鳴り治療

Oticon(オーティコン)

ホワイトノイズや自然音で耳鳴りを気にならなくする「耳鳴りサウンドサポート」機能を搭載。

耳鳴りですか?耳鳴りサウンドサポート搭載補聴器を試す

Phonak(フォナック)

耳鳴りを和らげるための機能「耳鳴りバランス・ノイズ・ジェネレーター」を搭載。治療方法に合わせて3種類のノイズをカスタマイズできます。

難聴と耳鳴り

ReSound(リサウンド)

多くのシリーズ専用プログラムにマスキング機能(サウンドセラピー)を搭載。

リサウンド・リリーフアプリ(耳鳴り緩和)で個人に合わせた様々な音のカスタマイズが可能。

耳鳴りマスキングに最適な補聴器について説明します。 | ReSound Japan

Starkey(スターキー)

ホワイトノイズを使用した「耳鳴治療音機能」を一部の製品に搭載。

3、耳鳴りと補聴器 Q&A

耳鳴り治療用補聴器について、よくいただくご質問にお答えします。

Q:病院以外で耳鳴り用補聴器は買えますか?

A:補聴器自体の購入は可能ですが、耳鳴り治療用で補聴器を使用・購入する場合は、必ず耳鳴り専門医の受診と診断が必要となります。
また、事前に購入した補聴器を持って専門医に行っても、耳鳴り治療の機能をオンにできないことがあります。

Q:補聴器専門店やメガネ店で購入した補聴器でも耳鳴りに効果はありますか?

A:難聴を伴う軽い耳鳴りの場合は、聞こえを補うために補聴器をつけるだけで耳鳴りが気にならなくなる場合があります。
ただし、耳鳴り治療を目的として補聴器を使用する場合は必ず医師の診断のもと正しいフィッティング(調整)が必要です。

Q:補聴器をつけたら耳鳴りの音が大きくならないですか?

A:適切にフィッティング(音の調整)された補聴器であれば、耳鳴りが大きくなることは通常ありません
もし正しくフィッティングされた補聴器をつけて耳鳴りが大きくなった場合、補聴器装用に適合していないなど他の可能性も考えられますので、耳鳴り専門医に相談しましょう。

Q:耳鳴りだけで聴力が悪くないのに、なぜ耳鳴り治療に補聴器を使うの?

A:耳鳴りは難聴を伴うことが多いため、治療に補聴器を使うことが多いですが、難聴でない方にも補聴器を使った音響療法を行う場合があります。
その場合は補聴機能を使わず耳鳴り治療用の音を出すSG(サウンドジェネレーター)機能のみを使用して音響療法を行います。

Q:耳鳴り治療では両耳に補聴器をつけたほうがいいですか?

A:多くのTRT(耳鳴り再訓練療法)では両耳装用が推奨されています。
ただし、左右で耳鳴りの大きさが異なるなどさまざまなケースが考えられますので、耳鳴り専門医に相談しましょう。

参考:TRTにおける両側耳鳴の治療効果の検討

まとめ

耳鳴りは多くの方が悩む症状ですが、適切な診断と治療により症状の改善が期待できます。

補聴器を活用した音響療法は、聴力改善と耳鳴り軽減を同時に図れる有効な治療法の一つです。

  • まず耳鳴り専門医による適切な診断を受ける
  • 個人の症状に合わせた補聴器選択と調整が重要
  • 定期的な専門医でのフォローアップが必要

耳鳴りでお悩みの方は、一人で抱え込まず、まずは専門医にご相談ください

 

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